ウィークリー レポート −今週の相場見通し−     清水洋介

 

信用収縮や景気回復鈍化懸念は根強く、押し目を確認するような展開が続く

 

指数 寄り付き  高値  安値  終値  前週比 
日経平均(6月21日〜6月25日) 10,238.01 円 10,238.01 円 9,737.48 円 9,737.48 円 ▼ 257.54 円
NYダウ(6月21日〜6月25日) 10,442.41 ドル 10,442.41 ドル 10,143.81 ドル 10,143.81 ドル ▼ 306.83 ドル


今週の相場見通し

米国市場

先週の米国市場は押し目を探るような軟調な展開となりました。住宅関連の指標が相次いで市場予想を下回ったことなどから、景気回復鈍化懸念が強まり、同時に金融規制強化懸念から信用収縮=リスク許容度の低下が見られ、手仕舞い売りに押される格好となりました。センチメントの悪化で悪材料には敏感に反応、好材料への反応は鈍く、底堅さが見られる一方で売り急ぐ場面も見られるという状況でした。

今週はG20会合での景気鈍化に対する懸念が共有されたこともあり、戻りを試す展開となって来るのではないかと思われます。月末月初ということで主要な経済指標、景況感を示す指標の発表も多く、その結果に一喜一憂する展開となるのでしょうが、先週は悲観的な反応が多く、押し目を試す展開となった反動もあり、今週は比較的楽観的な反応となって来るのではないかと思います。

先週は芳しくない経済指標には敏感に、好調な指標には鈍い反応となりましたが、今週も月末月初ということもあり、主要な経済指標がいくつか見られます。月曜日は個人消費支出やシカゴ連銀活動指数、火曜日はS&P/ケースシラー住宅価格指数、水曜日はADP全米雇用レポートとシカゴ購買部協会指数、木曜日はいつもの新規失業保険申請件数にNAR仮契約住宅販売指数、ISM製造業景況感指数が発表になり、週末には雇用統計と製造業受注が発表になります。注目される住宅、雇用、景況感などの発表が多く、一喜一憂することになるのでしょう。


日本市場

先週の日本市場は押し目を試すような展開となりました。特に目に見えるような売り材料、悪材料があったということではないのですが、米国でも経済指標の発表などで景気回復の鈍化が気になり、相変わらず欧州の金融不安や金融規制問題などが尾をひいて為替が円高に振られ、信用収縮の動きや持高調整の売りが嵩んで大きな下落となりました。週末も大幅安となりましたが、底入れ感が出たわけでもなく、押し目を探る動きが最後まで続きました。

先週は特に改めて取り沙汰して売り急ぐような材料があったようにも思われないなかでの調整となりましたが、今週は月替わりとなることもあり、経済指標の発表に一喜一憂しながらも底堅い展開となるものと思われます。欧米での金融不安や景気後退懸念も薄らぐものと思われ、信用収縮も一段落となって来るのではないかと思います。日本の経済指標よりも米国景気動向に振らされることになりそうで、米国での経済指標の発表や株価動向などを見ながらの動きとなりそうです。

今週は月末月初ということで、米国同様に経済指標の発表も多く、月曜日の商業販売統計、火曜日は家計調査に有効求人倍率、完全失業率、貿易収支に鉱工業生産指数の発表があり、午後からは自動車輸出台数と生産台数の発表があり、水曜日は住宅着工統計、そして木曜日は日銀短観や新車販売台数、週末にはマネタリーベースの発表もあり、特に火曜日の鉱工業生産指数や木曜日の日銀短観は景気動向が気になっているところだけに敏感な反応となるかもしれません。



米国市場テクニカル分析

NYダウ

75日移動平均線を意識するところで上値の重さが確認されると今度は25日移動平均線のサポートを確認するような展開となりました。週初からの反発が期待されますが、75日移動平均線の下落も続き、上値も限定的となりそうです。


来週の予想レンジ      10,000.00ドル 〜 10,500.00ドル


NASDAQ

週末には25日移動平均線を割り込みましたが底堅さも見られたことで、25日移動平均線にサポートされるような展開は続くと見ても良いと思います。上値は75日移動平均線を意識するところでは重くなりそうです。週初から軟調となると下値を試す動きとなるのかもしれませんが、25日移動平均線と75日移動平均線の乖離が縮小するまでは底堅さが見られるものと思います。


今週の予想レンジ      2,150.00pt 〜 2,350.00pt


CRB指数

75日移動平均線に上値を押さえられてはいるのですが、押し目を確認したような感じですまだ75日移動平均線の下落も続くので、週初に堅調となって75日移動平均線をしっかりと抜けてこないと上昇に転じた25日移動平均線のサポートを探るような、押し目を探るような展開になるものと思われます。75日移動平均線を抜けてくれば、75日移動平均線をサポートに強含みの展開が続くことになるのでしょう。


今週の予想レンジ      255.00pt 〜 270.00pt



日本市場テクニカル分析

日経平均

25日移動平均線にサポートされています。週初も底堅い動きとなれば、25日移動平均線と75日移動平均線の乖離が大きく、いったん縮小に向かうところだと思われるので底堅い展開となりそうです。25日移動平均線水準での底堅さを確認することになるのでしょう。


今週の予想レンジ      9,500.00円 〜 10,150.00円


TOPIX

週末に25日移動平均線を割り込み、底堅さは見られたのですが、週明けにあっさりと25日移動平均線を抜けるような展開にならないと、今度は25日移動平均線が上値を押さえるようになり、下値を試す動きとなってしまいそうです。ただ、25日移動平均線と75日移動平均線の乖離は大きく、そろそろ縮小となってもいいところであり、25日移動平均線に押さえられても大きく下押すということではなく日柄整理となるのではないかと思います。


今週の予想レンジ      850.00pt 〜 900.00pt


日経ジャスダック平均

週初は上昇が続く75日移動平均線の上値を確認し、週末には上昇に転じそうな25日移動平均線にサポートされる形となりました。今週も引き続き25日移動平均線のサポートを確認しながら75日移動平均線に上値を押さえられるような展開となるものと思います。週初に底堅さが見られるのかどうかで今週の動きが決まりそうです。


今週の予想レンジ      1,250.00円 〜 1,280.00円


ドル円

25日移動平均線での上値の重さを確認して下値を試す動きとなりました。75日移動平均線も下落に転じそうで、週初から急騰とならないと弱き相場が続くことになりそうです。ただ、25日移動平均線との乖離が大きく、いったんは底入れとなり、25日移動平均線の水準までは戻るものと思います。


今週の予想レンジ      1ドル=88.90円 〜 91.20円



今週のトピック

日銀短観

日銀短観とは日本銀行が3、6、9、12月に調査し、翌月初旬(12月は中ごろ)の四半期に一度発表される「企業短期経済観測調査」のことです。調査は全国の大手・中小企業、製造業・非製造業などに分けて、業績動向や状況、設備投資の状況や雇用などについて実績と今後の見通しを聞くものです。企業に直接アンケート方式で聞くことで「生の声」が聞こえるものとして景気動向を見る上で重要とされています。

一番重要視されるのは「大企業」「製造業」の現状の「業況判断DI」というものです。DIと言うのは「ディフュージョン インデックス」というもので、業況が「良い」とした企業の割り合いから「悪い」とした企業の割合を差し引いたもので示します。したがって、全ての企業が業況が良いと判断すると100となり、逆に全ての企業が悪いと判断すると-100となり、ゼロ以上であれば景気がいいと見られるのです。このDIの数字は多分にアンケート回答者の心理が入っており、必ずしも数字上業績が好転している、いないということではないのです。

ここまで順調に回復を続けてきましたが、欧州金融不安に端を発した景気回復鈍化懸念がどこまで景況感に影響を与えているのかが注目されます。大企業製造業DIは予測レンジは−8から+2で予測の中心値、平均値共に−3とプラス圏に浮上するとの見方はまだ少数ということのようです。先行きについては±0が中心となっており、この数字が上振れるようであれば、景気の先行きに対し楽観的な見方も増えて、素直に好感されるのではないかと思います。予想通りということになると大きな動きにはならないものと思われます。


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