ウィークリー レポート −今週の相場見通し−     清水洋介

 

信用収縮が欧州の実態経済に影響するのか注目、米国での出口戦略後退となれば相場にプラス?

 

指数 寄り付き  高値  安値  終値  前週比 
日経平均(5月10日〜5月14日) 10,530.70 円 10,620.55 円 10,394.03 円 10,462.51 円 △ 97.92 円
NYダウ(5月10日〜5月14日) 10,785.14 ドル 10,896.91 ドル 10,620.16 ドル 10,620.16 ドル △ 239.73 ドル


今週の相場見通し

米国市場

先週は好調な経済指標や企業決算にもかかわらず信用収縮から下値を探る展開となりました。景気回復を織り込みながら「業績相場」への移行となったと思われましたが、ギリシャ問題に単を発した、信用収縮の動きが強まっているものと思います。所謂「45日ルール」と言うことで先週末の下落で手仕舞いが一段落となったのかもしれませんが週明けからも続くようであれば、流動性が供給されるなど信用収縮の動きが止まらないことには不安定な相場が続くことになるのでしょう。

今週はいったん落ち着きを見せたように、信用収縮が止まるのかどうか次第ということになりそうです。ギリシャ問題などが取り沙汰されていますが、米国での金融機関に対する捜査などもリスクマネーの縮小を促してしまっているものと思います。リスクマネーの流動性が確保できるような展開になることが相場反転には必要ということで、信用収縮の動きさえ止まれば景気回復、業績回復を織り込むような堅調な展開になって来るものと思います。

今週も先週に続き経済指標の発表への反応は鈍いものとなるかもしれません。ただ、主要な経済指標の発表もあり、月曜日は景気指数、火曜日は住宅着工件数や生産者物価指数(PPI)の発表があり、水曜日は消費者物価指数(CPI)の発表があります。木曜日は新規巣行保険申請件数や景気指数の発表があり、週末には半導体BBレシオの発表があります。


日本市場

先週の日本市場は決算発表が続々と行なわれる中、海外要因や目先の需給に振らされて下値を確認するような展開となりました。ヘッジファンドのいわゆる「45日ルール」と言うことで持高調整の売り買いが見られ、見切売りなども手伝って下げ幅を広げるような場面も見られるという状況でした。発表される決算も総じて業績の回復を示すものではあるのですが、今期業績に関しては慎重な見方となっており、失望感を誘った面もあると思います。海外での信用収縮=リスク許容度の低下が一段落となれば、改めて業績を見直すことになって来るものと思います。

今週は本来であれば決算発表がほぼ出揃ったところで、業績面からの割安感が出ている銘柄などを物色する動きとなっていますが、欧米での信用収縮の動きが影響し、下値を探る展開となるかもしれません。ただ、ファンド類の決算がらみの売りが止まれば、改めてここから売り急ぐこともなく、底堅さは見られるものと思います。業績面から見ても決して割高感があるわけでもなく、底堅い展開となるものと思います。

今週は週初の機械受注統計・四半期見通しに始まり、同じく月曜日の企業物価指数、火曜日は消費動向調査、百貨店売上高の発表があり、木曜日は鉱工業生産指数や景気動向指数(いずれも改定値)、そして週末にはGDP(国内総生産)の発表と、重要な指標が発表になります。経済指標への反応は相変らず鈍いのでしょうが、持高調整の売りが一段落となり、景気回復を示すような指標が出れば、上値を試すような強含みの展開となる可能性もありそうです。



米国市場テクニカル分析

NYダウ

25日移動平均線に上値を押さえられ、75日移動平均線にサポートされています。ここで踏ん張り、75日移動平均線を上回って、25日移動平均線と75日移動平均線との乖離が縮小したところで、25日移動平均線を抜けるようであれば、上昇トレンド継続、と考えられ、ここで75日移動平均線を割り込み、75日移動平均線が上値を押さえるようであれば、調整も長引くものと思います。1月から2月にかけての展開のようになるかもしれません。


来週の予想レンジ      10,400.00ドル 〜 10,900.00ドル


NASDAQ

75日移動平均線は抜けてきたものの、25日移動平均線に上値を押さえられて調整となりました。週末には再び75日移動平均線までの下落となっており、週初に堅調となり、75日移動平均線がサポートとして認識されるのかどうかが注目されます。25日移動平均線を抜けれ切れなくてもまだ、25日移動平均線と75日移動平均線の乖離が縮小する段階であり、上昇トレンドは続いていると思われますが、週初に軟調となり、75日移動平均線を割り込んで、75日移動平均線に上値を押さえられてしまうようであれば、調整が長引きそうです。


今週の予想レンジ      2,250.00pt 〜 2,450.00pt


CRB指数

2月初めの安値水準までの調整となりました。25日移動平均線と75日移動平均線が「デッドクロス」となるものと思われ、調整となりそうです。それでも移動平均線との乖離も大きく、この水準からこれまでのもみ合いの下値水準となっていた265〜270を上値にしたもみ合いとなる可能性もありそうで、25日移動平均線までの戻りは期待されます。


今週の予想レンジ      255.00pt 〜 270.00pt



日本市場テクニカル分析

日経平均

75日移動平均線を上値に下値でのもみ合いとなっています。75日移動平均線が下落に転じており、センチメントは良くはないのですが、まだ25日移動平均線と75日移動平均線との乖離が縮小するような調整であり、この水準で底値を固め、75日移動平均線を抜けてくれば、再び調整一巡感が出てくるものと思います。まずは75日移動平均線を抜けて底入れ感が出るのかどうかが注目されますが、75日移動平均線を抜けても、当面は25日移動平均線が上値を押さえるような展開になりそうです。


今週の予想レンジ      10,200.00円 〜 11,000.00円


TOPIX

75日移動平均線に絡みながらの動きです。この水準で下げ止まっていれば、まだ25日移動平均線と75日移動平均線との乖離が縮小する段階であり、上昇トレンドには変化ないものと思います。そろそろ75日移動平均線をサポート25日移動平均線を目指す動きとなるのかどうかが注目されます。早い段階に75日移動平均線にサポートされるような展開になるのかどうかで方向が決まりそうです。


今週の予想レンジ      920.00pt 〜 975.00pt


日経ジャスダック平均

25日移動平均線を割り込んだところで下げ止まっていますが、25日移動平均線と75日移動平均線との乖離もまだまだ大きく、下値余地はありそうです。いったんはまだ上昇が続いている75日移動平均線までの調整となるか25日移動平均線に上値を押さえられながらの調整がしばらくは続くものと思います。


今週の予想レンジ      1,290.00円 〜 1,320.00円


ドル円

25日移動平均線に上値を押さえられ、75日移動平均線にサポートされている状況が続いています。25日移動平均線に上値を押さえられながら25日移動平均線と75日移動平均線との乖離を縮小するような調整は続くものと思われます。25日移動平均線を抜ければ今度は25日移動平均線がサポートとなるものと思われ、75日移動平均線を割り込むと調整が長引き、下値を探る動きとなってしまうのでしょう。


今週の予想レンジ      1ドル=90.00円 〜 95.00円



今週のトピック

GDP(国内総生産)

国内総生産はGDP(Gross Dometic Product)と表記されるもので、一定期間のうちに国内で生み出された付加価値の合計です。原則として、市場で取引された財やサービスの生産のみが合計されるもので、その期間に新たに生産されたものではない財、古美術などの取引や製品の原材料となる中間財の取引は計算されません。国内総生産には名目国内総生産(名目GDP)と実質国内総生産(実質GDP)があり、実質GDPは名目GDPから物価変動の影響を除いたものです。また、名目GDPを実質GDPで割ったものをGDPデフレー

現在のようにデフレからの脱却が課題となっているようなときにはGDPデフレーターも注目されます。GDPデフレーターの変動は物価変動ということになり、変化率がプラスであればインフレ、マイナスであればデフレと見ることが出来ます。消費者物価指数や企業物価指数などと大きく異なる点は、GDPデフレーターは輸入物価の上昇による影響を控除した国内の物価水準を表しているという点にあります。このため、原油価格の上昇により、ガソリン価格が上昇、その結果消費者物価指数が上昇している場合など、消費者物価指数が上昇していてもGDPデ

企業業績の回復が見られる中でここで発表されるGDPも前回(前期比年率3.8%)同様に大きな伸びが期待されます。各社の予測集計を見ても予測でのレンジが前期比年率換算で4.6%〜6.5%、平均値が同5.5%、中心値は5.4%と高い伸びとなっています。ただ、一方でデフレーターも予測レンジが前年比で-3.7%〜-2.5%、平均値が-3.0%、中心値も-3.0%といっこうにデフレ脱却とはいかないようです。まだまだ外需頼みと言うことなのでしょうが、設備投資や個人消費などの伸びが見られるのかどうかが注目されます。


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