ウィークリー レポート −今週の相場見通し−     清水洋介

 

世界的な信用収縮懸念も一服、下値を確認して戻り歩調に

 

指数 寄り付き  高値  安値  終値  前週比 
日経平均(2月8日〜2月12日) 9,951.82 円 10,092.19 円 9,932.90 円 10,092.19 円 △ 35.10 円
NYダウ(2月8日〜2月12日) 9,908.39 ドル 10,144.19 ドル 9,908.39 ドル 10,099.14 ドル △ 86.91 ドル


今週の相場見通し

米国市場

先週はようやく金融規制や欧州での金融不安などが一服となったことで、底値を確認して戻り歩調となりました。注目される経済指標の発表も特になかったのですが、雇用指標の改善や企業業績の改善を見直すように底堅さを確認する動きとなりました。景気回復を織り込む形で、落ち着きを取り戻した週となりました。

今週も引き続き欧州での金融不安や米国での金融規制の問題なども取りざたされるのでしょうが、中国の金融引き締めに関してはいったん織り込まれたものとなりそうで、不安要因が少しずつ取り除かれて行きそうです。新興国に牽引されて世界的に景気の回復は確認されつつあり、金融相場から業績相場への移行がスムーズに行くのかどうかなども引き続き注目されるのでしょう。経済指標の発表に敏感に反応することになりそうです。

今週は住宅関連の指標などの発表もあり、景気底入れが確認できるのか注目されます。月曜日は休日で火曜日は景気指数や住宅市場指数、水曜日は住宅着工件数に輸出入物価指数、鉱工業清算指数の発表があり、木曜日はFRB(連邦準備理事会)の経済見通しの発表や生産者物価指数(PPI)、新規失業保険申請件数、景気先行指数や景気指数、そして週末には消費者物価指数(CPI)の発表があり、その数字次第では「出口戦略」などが取りざたされて右往左往する場面もありそうです。ただ、最終的には景気の回復を改めて確認するようなことになりそうです。


日本市場

先週の日本市場は下値を確認するような格好となりました。決算発表も引き続き業績の回復を示すものが多く、経済指標も工作機械受注、機械受注と好調なものが多かったのですが、相変わらず外部環境の悪さに押されて下値を確かめることになりました。それでも業績の回復が見られることや為替も落ち着いていること、また、欧州の金融不安も米国の金融規制も中国の金融引き締めも一段落となって戻りを試す動きとなったものと思います。

外部環境の好転、金融不安などが一段落となったことから、引き続き戻りを試す動きとなりそうです。経済指標に敏感に反応することになるのかもしれませんが、足元の業績に回復が見られることや政策面での混乱も一段落となっており、売り急ぐ要因は少ないものと思われます。中国が「春節」の休暇となり米国も月曜日が休場ということで、日本の経済指標に敏感に反応することになるかもしれません。日銀の金融政策決定会合が行われることから、「出口戦略」に対する懸念で持高調整の売り=円キャリー取引の解消が見られる可能性もあり、為替も動きにも注意が必要でしょう。週初に売りが見られると持高調整の売りが嵩む可能性もありそうです。

月曜日のGDP(国内総生産)は海外が休場となることもあり、敏感に反応することになるかもしれません。予想は前期よりも改善しているとの見方となっているようですが、大きく上振れするようであれば、デフレにもかかわらず「出口戦略」を探ることになる可能性もあり、逆に下振れするようであれば、業績回復に対しての懸念、デフレ継続などが取り沙汰されて、これもまら売り要因となりそうです。予想通り、あるいは予想よりも若干上振れするような動きであれば素直に好感して好業績を発表しながらも利益確定売りなどに押されていたような銘柄を買い直す動きとなってくるのでしょう。



米国市場テクニカル分析

NYダウ

25日移動平均線との乖離も大きくなったことで、いったん底堅くなりました。戻りも鈍く、25日移動平均線と75日移動平均線とが「デッドクロス」となりそうで、ここから急反発とならないと75日移動平均線も下落となりそうです。調整局面であることには違いなさそうです。下落が続く25日移動平均線に一旦は上値を押さえられてしまいそうで、しばらくは戻りも限定的となりそうです。


来週の予想レンジ      9,800.00ドル 〜 10,200.00ドル


NASDAQ

75日移動平均線を意識するところまで戻りましたが、移動平均線も下落に転じており、上値を押さえられそうです。ここから急騰とならないと25日移動平均線と75日移動平均線の「デッドクロス」は避けられず、上値の重さを確認すると再び下値を探るような動きとなってくるのではないかと思います。いずれにしても上値の重い展開は続きそうです。


今週の予想レンジ      2,100.00pt 〜 2,220.00pt


CRB指数

移動平均からの乖離が大きくなり、戻り歩調となりましたが、25日移動平均線と75日移動平均線が「デッドクロス」となって調整局面であることが確認されました。戻りも一旦は移動平均線までと言うことになりそうで、昨年10月から12月にかけてもみ合いとなった水準が節目として上値を押さえることになりそうです。


今週の予想レンジ      250.00pt 〜 270.00pt



日本市場テクニカル分析

日経平均

75日移動平均線を割り込み下値を探る展開となりました。75日移動平均線も下落に転じ、調整局面であると確認されたものと思われます。それでもまだ、ここから一気に75日移動平均線を抜けてくれば75日移動平均線がサポートとなるのでしょうが、上値を押さえられてしまいそうです。10,000円を固めるような動きとなるのかどうかが注目されます。


今週の予想レンジ      9,800.00円 〜 10,500.00円


TOPIX

75日移動平均線が下落に転じ、75日移動平均線を割り込んで調整となっています。75日移動平均線を抜けてくれば25日移動平均線まで戻るのでしょうが、25日移動平均線が下落しており、その水準で上値が重くなりそうです。75日移動平均線を抜け切れないと再び下値を探る動きとなってしまいそうです。


今週の予想レンジ      870.00pt 〜 920.00pt


日経ジャスダック平均

75日移動平均線の下落が確認された格好となりました。25日移動平均線を割り込んだとこでは底堅さも見られるのですが、25日移動平均線の上昇も止まっており、週初に堅調とならないと75日移動平均線のサポートを確認するように下値を試すことになりそうです。週初から堅調となれば、25日移動平均線のサポートが確認されたことになり、戻りを試すことになりそうです。


今週の予想レンジ      1,175.00円 〜 1,220.00円


ドル円

戻りを試す動きとなりましたが、25日移動平均線と75日移動平均線が近づくところで上値を押さえられています。週初から一気にこの移動平均線を抜けてくれば、25日移動平均線がいったん75日移動平均線を割り込んで「デッドクロス」となっても移動平均線をサポートに戻りを試す動きとなるのでしょうが、ここで抜け切れないと調整がまだまだ続くことになりそうです。


今週の予想レンジ      1ドル=88.50円 〜 92.00円



今週のトピック

日銀金融政策決定会合

日銀が公定歩合や預金準備率の変更などの金融政策を決定する会合です。総裁と2人の副総裁、6人の審議委員の合計9人がメンバーで、多数決で政策を決定します。原則として月に1回、ないしは2回開催され、財務大臣など政府代表もオブザーバーとして出席しますが、議決権はありません。議事の内容は公定歩合、預金準備率、金融調節などの決定に加え、経済や金融の情勢についての基本的見解などを決定、公表します。

記事の内容は約1カ月後に公表されますが、ある程度は会合後の日銀総裁の会見で報じられること多く、議事録の公表が大きく株式や債券、為替市場などに影響することは少ないと思われます。ただ、決定会合自体は金融調節や日銀の金融政策の方向性を知る上で重要で、日銀総裁の会合後の会見でのコメントはかなり注目されることが多いと思います。

相変わらず金利の変更はないものと思われますが。中国が金融引き締めを行い、米国でも「出口戦略」が取りざたされている中で、日本だけが金融緩和状態を続けられるのかどうかなどは話題として出てきそうです。まだ時期尚早ということには違いないのですが、日銀のスタンスが変わるとの懸念から円キャリー取引の解消が出て来る可能性もあり、日銀総裁のコメントも注意してみる必要があるものと思います。


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